Pf: アダム・ラルーム(フランス)

アダム・ラルーム (Adam Laloum、ピアノ)

今後の来日予定・・・2020年7月(2021年に延期)

アダム・ラルームは、1987年生まれ、10歳でピアノを始め、トゥールーズ音楽院で音楽を学んだ後2002年にパリ国立音楽院でミシェル・ベロフのクラスに入った。奨学生としてのアダムは、ドミトリー・バシキロフやポール・バドゥーラ・スコダのような著名な音楽家のマスタークラスの経験を積み、2006年6月にディプロマを受賞した後リヨンのCNSMで更に学んでいる。

有名なクララ・ハスキル国際ピアノコンクールで1位を獲得し、国際的な評価を受けた。その後、ハンブルグで、やはり1977年にクララ・ハスキルで1位となった知性派エフゲニー・コロリオフのもとで研鑽を積んでいる。

その後は、コーネリアス・マイスター指揮、パリ管弦楽団でコンチェルトを演奏する機会が与えられ、さらにベルギー国立管弦楽団、ベルリン・フィルハーモニーにおいてニコラス・コロン指揮でベルリン・ドイツ交響楽団、ヴァレリー・ゲルギエフ指揮でマリインスキー管弦楽団、ロジャー・ノリントン指揮でラジオ・フランス・フィルハーモニー管弦楽団、シャルル・デュトワ指揮でヴェルビエフェスティバル管弦楽団、マキシム・エメリヤニチェフ指揮でトゥールーズ・キャピトル・オーケストラ、アラン・アルディノグリュ指揮でモンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団、ハイメ・マルティン指揮で国立ボルドー管弦楽団、ガボール・タカーチ=ナジ指揮でリヨン国立歌劇場管弦楽団、ジョナサン・ノット指揮でスイス・ロマンド管弦楽団、ジェームス・ガフィガン指揮でルツェルン交響楽団など多くの著名な指揮者やオーケストラと共演してきている。

多くのホールやフェスティバルからリサイタルの招聘も受けており、シャンゼリゼ劇場(パリ)、コンツェルトハウス(ベルリン)、ヘラクレス・ザール(ミュンヘン)などのホール、ルツェルン音楽祭、SWRシュヴェツィンゲン音楽祭、ラ・ロック・ダンテロン音楽祭、ヴェルビエ音楽祭、ルール・ピアノ音楽祭、ルーブル美術館オーディトリウム、ウィグモア・ホール、バート・キッシンゲン音楽祭、トーンハレ(チューリッヒ)、メクレンブルク=フォアポンメルン音楽祭、リヨン・ピアノ音楽祭、グスタード音楽祭、コルマール音楽祭、ツェルマット音楽祭、ジャコバン・ピアノ音楽祭、ベルン・ソシエテショパン、ブリュッセル芸術宮殿、ヴヴェイ劇場、ラ・フォル・ジュルネ(ナント)、東京、ビルバオなど世界各地に及んでいる。

情熱と生命のエネルギーに満ち溢れ、音楽の本質のみを紡ぎ出すアダム・ラルームは、また卓越した室内楽奏者でもある。チェリストのヴィクトル=ジュリアン・ラフェリエール、ヴァイオリニストの梁美沙(やん・みさ)とともにピアノトリオ「トリオ・レ・ゼスプリ」を結成して活動し、2枚のCDが発売された。現在はVn:梁美沙とのデュオもしばしば行なっているほか、ピアノ四重奏やピアノ五重奏でも積極的にコンサートを行なっている。

アダム個人の録音としては、まずブラームスの作品のCD(ミラーレ)を発売した後、シューマンのCDはディアパソンのイヤー賞、テレラマのffff賞、シャルル・クロスアカデミーのグランプリ、ドイツのフォノフォルムにおいて5つ星など数々の賞を受賞している。
その他の室内楽録音としては、ブラームスのクラリネットソナタ、クラリネットトリオをクラリネット奏者ラファエル・セヴェールと、チェロソナタ集はチェリストのヴィクトル=ジュリアン・ラファリエールとそれぞれ行い、これもディアパソンおよびテレラマのffff賞を受賞している。

ソニーへの録音では、2018年にリリースされた、山田和樹指揮のベルリン放送交響楽団との共演で、ブラームスのピアノコンチェルト2曲があり、2枚めは、2019年リリースのヴァイオリンの梁美沙とのシューベルトのヴァイオリンとピアノのための幻想曲ほかがある。

2020年2月にはハルモニア・ムンディからシューベルトの後期ソナタ2曲がリリースされ、欧州で絶賛注目されている。

アダムは2015年以来、室内楽のためのフェスティバル「ラグラス音楽祭」の芸術監督としても活躍している。